こんにちは!森乃山です。
木は成長すると幹だけでなく、枝や葉も成長させながら大きくなりす。なぜなら、植物は葉によって光合成を行うため、成長するためにはより太陽の光を吸収するために葉も広げる必要があります。
しかし、木が混み合ってきたりすると、どうしても太陽の光が当たらない部分も出てくるので、光が当たらない葉の部分は枯れてしまいます。
そこで今回は、枝打ちの手順について一緒に見ていきましょう。
目次
1.枝打ちの目的
2.枝打ちを行う時期
3.枝打ちの手順
4.まとめ
1.枝打ちの目的
枝打ちの目的の結論から言うと、将来的に木材としての商品価値を上げることです。
冒頭でも触れたとおり、太陽の光が当たらない部分は枯れてしまうので、枯れる前に枝を切り落とす必要があります。そうすることにより、木の間隔も広くなり新たに葉を広げることで、より木の成長を促すことができます。
さらに、枯れ枝があることにより、カミキリムシなどの病害虫の侵入経路となってしまうため、事前に病害虫の侵入を防ぐことができます。
また、適度に枝打ちを行うことで、製材したときに節のない木にすることができます。節をなくすことにより、割れにくく強度のある木材になるので商品価値もより期待できるのです。
2.枝打ちを行う時期
枝打ちは作業する時期が決まっているため、その時期をしっかりと守ることが大切です。
具体的に枝打ちが行える時期は、早春の木の芽時から紅葉のはじまる晩秋の頃までと言われています。
なぜなら冬の時期は、木は成長することをやめて細胞分裂をしていないからです。逆に夏場の時期は、成長を盛んにし、頻繁に細胞分裂を行っています。この夏場の時期に行うと、幹が傷つきやすくなってしまい、少しでもキズが付くと修復されずに大きく拡大してしまうため、枝打ちを行ってはいけない季節とされています。
一方、冬の時期がすべて適している分けでなく、雪が降るような厳冬期になると、枝が固まってしまい作業器具も傷めてしまったり、雪で足場の確保が困難となり、作業効率が低下するためおすすめはされてません。
3.枝打ちの手順
次に、枝打ちの手順について見ていきましょう。
枝打ちに必要な道具として、高い場所の枝を打つのに梯子と安全帯ロープが必要になります。そして、枝を切り落とすために、鉈やのこぎり、チェーンソーなどが主に使われます。また、木に登らずに枝打ちを行う方法として、高枝用の長いのこぎりやチェーンソーもあります。
実際に枝を打つ手順として、目標の木に対して梯子をかけます。その際、足場をしっかりと固定して登って作業しててもバランスが崩れないようにすることが大切です。
次に安全帯ロープでしっかりと木の幹と自分の体を固定させてから木に登るようにしましょう。
そしていよいよ枝を切り落とす作業となります。枝を切り落とすところは、適当な場所で切り落とすのではなく、枝の付け根の断面に対して丁寧に行います。そうすることではじめて節をなくすことができるのです。
高枝式のこぎり
4.まとめ
枝打ちは、木の成長を促すことや、病気から守るためだけでなく、将来のために節のない強度の高い木材にしていくために重要な作業となります。
今回も新たに林業の知識を深めて関心を持つ人が増えてもらえると幸いです。